■専有部分の床の遮音性能

マンションの販売担当者から「フリースタンパー工法によって飛び跳ねても階下に振動など響きません。」などと説明されてマンションを購入した原告が、遮音性が劣るなどとしてマンション販売業者に損害賠償等を求めた事案において、振動の軽減、遮音性について標準より優れた性能を備えたマンションを提供することが売買契約の債務の内容となっていたとして、振動の軽減・遮音性に瑕疵があったと認定し、マンション販売業者に補修工事費相当額の損害賠償を命じた事例。

福岡地裁判決   平成16年3月2日

■ペットの飼育禁止

平成14年8月新築のマンションで、当初ペット飼育に関する規約上の定めなく、ペット飼育禁止として説明販売していたところ、販売実績が伸び悩んだため、後にペット飼育可能と説明して販売した。その後管理組合総会において、ペット飼育禁止規約条項が追加され、既に飼育している者は一代限り飼育を認めることが決議された場合において、分譲業者は説明義務違反に不法行為責任に基づき、当初の購入者に対しては慰謝料等11万円が、後の購入者(入居後犬が死亡し、理事会から特例として再購入を認められたが、総会で反対されて断念した)に対しては、慰謝料70万円外合計90万円の支払いが命じられた事例

大分地裁判決   平成17年5月30日