■設置した工作物による生活紛争

マンション1階店舗の焼鳥屋の排煙設備が共用部分に設置されているとして、区分所有者らが共用部分の共有持分に基づく妨害排除請求権に基づいてその撤去を求め、かつ不法行為に基づく損害賠償を請求した事案において、①本件排煙設備の設置が共用部分の変更に該当するにもかかわらず、区分所有法17条所定の区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会決議がなされていないとして、妨害排除請求権に基づく本件排煙設備の撤去を命ずるとともに、②同設備の設置によって一部の区分所有者には受忍限度をやや上回る騒音・臭気・圧迫感等の被害が発生しているものと認定して損害賠償請求を認めた事例。

東京地裁判決   平成15年2月20日